周囲に建物があるものの、日当たり良好、風通しよし。通りの向かいには神社の樹木が茂り、庄川町らしい山と空が近い場所柄を活かして、家のなかからいつでもこの景色を感じられるようにプランニングしました。

ワンルームを基本にした必要十分サイズのコンパクトな家ですが、いつでも視線の先に光や外の景色があるように窓を配置して、実際の広さ以上に奥行きや広がりを感じるように設計しています。

とはいえそれぞれの居場所もほしいもの。庭に面した窓辺のカウンター、屋根のかかった縁側デッキ、階段ホールのデスクなど、家事の合間に、子どもが寝た後に、大人が一息つけるような空間をつくりました。

キッチンまわりはアイランドカウンターを中心にぐるりと回れる回遊動線で、家族で、友人と、料理と会話を楽しめます。あわせてラウンド型のダイニングテーブルで食事を楽しむ時間を大切にできるよう提案しました。

プライベートな空間の２階フロアは、こどもが小さいうちは大きく、成長にあわせて仕切りながら、くらしにあわせて変化できる計画です。

ダークグレーのガルバリウムと県産杉の組み合わせの外観に、豆砂利洗い出しのアプローチと軒下の格子で、街並に馴染む落ち着いたデザインに仕上げました。